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(9/8)似合わないことをしてみる

 卒業した高校から送られてきた定期通信の印刷物を見ていたら、いくつか下の学年の女性が映画監督になって、現在では海外に住んでがんばっている、という記事が出ていた。名前におぼろげながら見覚えがある。間接的に知っているあの人か、と思い当たった。

 その情報をもらったお礼、というのでもないが、高校の卒業生名簿が更新される際に、いくばくかの寄付をすることにした。こういうことをするのは初めてである。大学以前の過去を懐かしいと思ったことがないからだ。すべて、終わったことだと思っていて、同級生に連絡を取ったことは一度もない。たぶん、何か特別の機会がなければ、一生会うことはないだろう。名簿に寄付をすると、寄付者の一覧に名前が載るらしいので、それで「生きてます」という信号だけ送っておこうと思う。生きているけど、それだけ。別にかかわりを持ちたいわけではない。義理を果たしたいだけだ。

 先日のミス連合宿ゲストに来られた辻村深月さんが、新作『太陽の坐る場所』成立経緯について、「高校の同窓会に気安く参加できる人とできない人がいる。私は間違いなく参加できないほうで、参加できる人の気持ちが判らない、と考えたときにこの話を書こうと思った」という趣旨のことをおっしゃられた。案内状をもらったとしたら、私も参加できないと思う。案内状を送ってきた人間のことを怨むかもしれない。せっかく過去のことは忘れて前だけを見て生きているのに、と。なるほど、たしかにこの気持ちは「参加する」人には判らないはずだ。「どうしてそんなことで怒るのかわからない」とか言われそうですね。

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