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(12/19)立川キウイ

 仕事の合間に立川キウイの『万年前座』を読む。立川流に入門し、前座修業十六年という前人未到の不名誉な記録を打ち立てた落語家の本だ。落語家の前座というのは、つまり徒弟であり、一人前の扱いはしてもらえない。そうした暮しを十六年もしていたわけだ。よほど精神力が強かったのかといえばそうでもないようで、文章を読んで伝わってくるのは、ぬるま湯に浸かって上がるに上がれなくなってしまったような状態。それを悪びれずに振り返っているので、逆に爽やかな印象がある。書いてあることは徹底的にネガティヴなのに、却ってポジティヴな読後感があるという不思議な本だ。立川談志の弱い面も描かれており、落語ファンなら楽しめる。
 立川流で前座が全員破門になるという事件があったことは知っていたが、当事者の立場から内幕を語っている。当時の立川キウイは前座の最古株で(立前座という)、弟弟子の立川志加吾(現・雷門獅篭)から「今回の破門は、兄さんのせいじゃないのか?」と責められたという。ひどいな志加吾。

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Comments

私も読みました!
ほぼ同じ感想です。
立川談志の弱点描写は、
あのキウイ視点ならではの箇所があり、
それだけでも、とても貴重な文献に思います。
そうそう、ライブで、談志が来ない時、偶然、通りすがりのいかりや長介さんが、場をつないでいた時、私、客席にいました。
キウイは幕間に談志グッズの売り子をして各テーブルを回るのですが、
その効率の悪いこと、ほんとイライラしました(笑)。
談志の方こそ辛抱強いとも言えますね。
で、その時、談志グッズの一つの帽子をキウイから買いました。対応が鈍くて、また、イライラ。
キウイ帽と名付けて被り、自分の辛抱強さを鍛えてます(笑)。

Posted by: 霞流一 | December 19, 2009 at 12:02 PM

キウイ帽(笑)。

コメントありがとうございます。
そうか、普段からちょっと段取りが悪い感じの人なんですね。それは確かに昇進は遅くなりそうな。立川流だし。

実は二つ目に昇進したということを知らなくてまだ前座だと思いこんでいたので、そこにいちばんびっくりしました。

Posted by: sugiemckoy | December 20, 2009 at 01:32 PM

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