(2/5)似たようなもの
近所の書店で本を買って清算していたら、アルバイトの店員に「お取り置きの「週刊プロレス」ですが版元が倒産になったら本が入りませんがどうなさいますか」と聞かれた。寝耳に水の話なのでびっくりしたが、これは「週刊ゴング」の日本スポーツ出版社が倒産したのを、「週刊プロレス」版元のベースボール・マガジン社と混同しているのだろうと気がついた。
相手がアルバイトの人なので丁寧に注意したのだが……。
「いえ、倒産したのは日本スポーツ出版社であってベースボール・マガジン社は大丈夫ですよ」
「でも、店長が倒産したら本が入らないといっているんです」
「だから、ベースボール・マガジン社は大丈夫ですってば」
「店長が……」
だから。
つきあっていられないので、呪文のように「店長が」と呟き続ける店員を置いて立ち去った。そんなに店長の言うことが絶対なのか。店長は彼女にとって神か。だいたい版元が潰れて本が入らなくなったら、取り置きができなくなるだけで、前もって断るべき話でもないだろう。もしかすると同じような勘違いの事態が全国の書店で繰り返されているのだろうか。おかげで定期購読数が減ったら気の毒だな、週刊プロレス。
と、書いていて急に不安になったのだが、大丈夫ですよね、BBM社。あんまりしつこく言われたので、つい今ググって調べてしまった。私の知らないあいだに緊急事態がおきていないことを祈ります。
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