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(3/17)日本ミステリー文学大賞の贈賞パーティーに行ってきた

 パーティーに出席するのは珍しいことではないのだけど、今回は仕事がらみである。第十三回の受賞者となった北方謙三氏のインタビューアを引き受けたためだ。媒体はAXNミステリーである。バンケット横のスペースを借りて収録した。ところが食器の触れ合う音やウェイターの声など雑音が少しずつ入る。小さい音なら問題ないらしいが、時に収録に差し障るほどの音が立てられるため、そのたびにアシスタント・ディレクターの女性が走っていた。いや、向こうも仕事なんだから、音を立てるなと言われても困っただろうけど。

 この収録と同時刻に別所でアガサ・クリスティー展開催の前日レセプションが開かれていたのだが、残念ながら参加できなかった。珍しいクリスティーのポートレイトや(水着で海水浴をしている写真などがあるらしい)、創作ノートも展示されているそうだ。たいへん珍しいので、会期中には絶対に行こうと思っている。ちなみに創作ノートは、全ページを見られるわけではないという。残念。いたずらしないからビューワーかなにかで見せてもらえないだろうか、とお願いしたら、ミステリマガジンK編集長から、「クリスティーはすごい悪筆だったらしいから読めないと思いますよ」といわれた。なるほど。四月に刊行される『秘密ノート』も、その悪筆をひーひー言いながら何年かがかりで解読したという代物なのだとか。

 そのクリスティー展と機を一にして、早川書房がアガサ・クリスティー賞の新設を発表した。長編ミステリーの新人賞で、今秋が〆切だという。共同通信社のネット記事はアガサ・クリスティーの名を冠した賞は世界で初めて、と書いているが、アメリカにアガサ賞がある以上、これは誤りだろう。「版権継承者が公認した賞は初めて」が正しいのかな?(アガサ賞は、ミステリー・ファン・コンベンションのマリス・ドメスティックが「クリスティーっぽい」と認定した作品にあげているものだ。マリス・ドメスティックの公式サイトはここ)。

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