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(3/19)東京都のPTAは悪循環にはまりこんでいる

 マイmixiの偽史学博士さんの日記で、東京都小学校PTA協議会の新谷珠恵氏のプロフィールを知った。SPYSEEで検索すると出てくるのである

 プロフィールにはどこそこの小学校PTAに属しているという記述がない。で、二〇一〇年に掲示された平成二十一年度の都小P役員名簿を見ると、PTAの地区名のところに「都小P推薦」という記述がある。これをもって、「外部の人間を協議会のトップに据えている」「何かの利権誘導ではないか」という憶測をしている人がいるのを見かけたが、決してそういうことではない。平成十六年度の役員名簿を見ると、新谷氏の地区名は「世田谷」になっている。このときの役職はまだ理事だ。

 続く平成十七年度の役員名簿では、役職が副会長となり、やはり地区名は「世田谷」。会長に就任したのは十八年度で、このときも「世田谷」。続く平成十九年度名簿を見れば、この年までは現役の小学校PTA会長として活動しておられたということである。そのあと平成二〇年度の名簿から地区名が「都小P推薦」になる。お子さんが卒業されて、現役PTA会長ではなくなったのだ。

 私の属している地区のPTAでは、区PTA連合会(協議会ではない)に属するのは現役会長のみである。例外として顧問が二人置かれており、一人は現役の校長、もう一人は前年度の連合会長(つまり前年まで小学校PTA会長として所属していた人)である。前連合会長の顧問の任期は一年。それが終ったら自動的に退会することになる。顧問はアドバイザーとして有益なので、このシステムは理にかなっていると私は思う。

 都小P人事のおかしい点は、団体のトップである会長職に現役PTA会長ではなくても就任できることではないだろうか。そして、四期にわたって一人が会長職の座にあるという点にも不健全なものを感じる。OB・OGとなったPTA会長が理事として残留し続けている例は新谷氏だけではない。確認できる範囲では、平成十六年度に目黒区のPTA会長として協議会の副会長を務められた堀田主税氏が、翌年に肩書きが「都小P推薦」に変わり(現役PTA会長ではなくなり)、以降平成二十一年度まで連続して理事を務められている。どうやら五年ぐらいは残留が可能なシステムのようなのだ。

 おそらく、現役PTA会長の参加数だけでは理事の定数を埋めることができないのだろうと思う。慢性的な人材不足という構造問題があり、会を維持するためにPTA活動から卒業すべき人々を残留させていった結果、現在のようなOB・OGばかりの役員会になってしまったのだ。平成二十一年度の名簿を見ると二十五人の役員のうち、現役は十一名のみ、うち一人は校長である(たぶん規約に一名は校長会から出すことになっている)。おそろしいことに会長・副会長・常務理事といった役付きは、すべて現役会長ではないのだ。これが本当に小学校PTAの意志を反映した組織かどうかは、大いに疑問視したい。

 東京都小学校PTA協議会に必要なことは組織のスリム化だ。現役会長だけで賄うことができなくなっているのであれば、理事の定数を減らすなど(当然報酬が支払われており、その原資は各小学校のPTAの一般会員が支払っているPTA費である)、実態に即した活動に切り替えるのが筋だろうと私は考える。平成二十二年度の役員体制がどうなるのか現時点ではわからないが、新谷氏が重任されるのであれば申し上げたい。今必要なのは都政に対する発言力を行使することではなく、一般PTA会員の意志を反映した組織への体質改善だ。足元を見つめなおさない限り、いずれ都小Pの理想は画餅と化し、現実と遊離した圧力団体として世間から忌避されることになる。

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Comments

おっしゃる通り、東京都のPTAは悪循環にはまりこんでいると思います。東京都だけではないとも思いますが。

都小Pの「推薦」の分析も、ぼくも同様に認識しています。

今回の件で、ぼくが副次的に、まずいなあと思っているのは、都小Pのいささか度をこした暴走が(特に会長の議会での発言など)が、PTAという名を冠するすべての団体に敷衍されてしまうのではないか、というものです。

元々、ヒステリックな団体、といったイメージがあったと思います。
最近、それはかなり払拭されたと思っていたのですが、どうやら復活してしまいそうです。

ぼく自身は、個々のPTAは、学校という現場におい、よい活動をしうるという立場ですので(ただし、別にPTAではなくても、それはできると常に言っていますが)、今、個々のPTAで頑張っている方々には、今回の件は、非常に残念なことになるかもしれないと懸念しています。

もっと、「変わる」ためのチャンスと前向きに捉えることもできるかもしれないですね。
杉江さんの、目黒での活動、期待します。

なお、カワバタは目下、力尽きて、いったん非会員になっています。というわけで、あまり「内から」の協働はできないのですが、注目させていただきます。

Posted by: カワバタヒロト | March 19, 2010 at 03:05 PM

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