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(4/21)羽田詩津子さんとトークショーをしてきました

 在庫一掃できたので気が楽になった。今日からは普通にブログ書きます。

 昨日は東京・六本木の青山ブックセンターにて「杉江松恋の○○トーク」第一回として、翻訳者の羽田詩津子さんをお招きし、新刊『アガサ・クリスティーの秘密ノート』についてお話してきた。「ミステリマガジン」大編集長がレポートを書いてくださったので、こちらをご覧ください。

『秘密ノート』著者のジョン・カランという人は作品の評価がはっきりしていて、『五匹の子豚』と『邪悪の家』がご贔屓、クリスティー作品の中でもあまり評価しない作品については、はっきりと苦言を呈している。そのうちの一つが『杉の柩』である。クリスティーはかつてこの作品について「ポアロが出てきてだめになってしまった」という趣旨の発言をしていて、じゃあどういう風に「だめ」なのか、気になっていた。今回のトークショーでは、羽田さんにも本を再読いただき、『杉の柩』擁護論を試みた(ちなみに羽田さんは、『杉の柩』がクリスティー作品の中でもベスト10に入るほどお好きである)。私はたぶんこの小説を読むのが四回目だと思うのだが、またもや結末で驚かされた。容疑者を複数こしらえるミスリードと、真相を示唆する伏線の埋設が非常に巧い作品である。明かされた真相には若干疑問を呈したい箇所もあるのだが(カランが指摘している部分とは別に)、それでも『杉の柩』は優れた作品だと思う。ミステリー作家志望者には、ぜひこの技術を学んでいただきたい。

 トークショーのあとは某所で打ち上げ。来場くださった川出正樹さん、酒井貞道さん、新保博久さん、直井明さん、道尾秀介さんにも参加いただき深更まで飲んだのだった。楽しかったです。ありがとうございます。

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