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(8/12)本の雑誌九月号の特集について(その1)初心者向けベスト30を選んでみました

「本の雑誌」二〇一〇年九月号の見本を頂戴した。巻頭特集「たちあがれ、翻訳ミステリー」の中で、二〇〇〇年代に刊行された翻訳ミステリーの中からベスト30を選ぶという座談会に、霜月蒼、千街晶之の両氏とともに参加したのである。ちなみにこのメンバー、前回の翻訳ミステリー特集の座談会出席者でもある。前回が初心者に敷居の高いベストだったということを考慮して、今回はほとんど翻訳ミステリーを読んだことがない方でもなじめる、とっつきやすい作品を選んだ(異論がある方もいると思うが、そういう方はぜひご自分のベストを選出して他の方に薦めてみてください)。三十冊のうち、特にお薦めの十冊を下に列挙しておきます。この中では順不同ということで。それぞれにマーカーつきである。

『クリスマス・プレゼント』ジェフリー・ディーヴァー(文春文庫)【面白短篇】
『泥棒が1ダース』ドナルド・E・ウェストレイク(ハヤカワ・ミステリ文庫)【面白短篇】
『風の向くまま』ジル・チャーチル(創元推理文庫)【青春】
『荒野のホームズ』スティーヴ・ホッケンスミス(ハヤカワ・ミステリ)【青春】
『わが心臓の痛み』マイクル・コナリー(扶桑社ミステリー)【理屈抜き】
『夜の記憶』トマス・H・クック(文春文庫)【泣く】
『わたしを離さないで』カズオ・イシグロ(ハヤカワepi文庫)【泣く】
『風の影』カルロス・R・サフォン(集英社文庫)【青春】
『冬そして夜』S・J・ローザン(創元推理文庫)【強力キャラ】
『航路』コニー・ウィリス(ヴィレッジブックス)【泣く】

 選択の基準は、まだ一冊も翻訳ミステリーを読んだことがないけど、日本の小説は好きだという人や、いわゆるライトノベル的なレーベルでミステリーっぽいものは読んだことがあるけど、一般向けの作品で何か読みたいという人に本を薦める、ということである。つまり、まったく本をは読んだことがありません、という人は思い切って考慮の条件から外してある。そういう方に読んでもらいたくないという意味ではなく、薦めるべきものを「私は」なかなか思いつけなかったということだ。もちろん上に挙げたものがおもしろいという自信はあるので、一冊も小説を読んだことがない、という方が手にとっても、だいたいは満足していただけるのではないかと思う。書評家として、太鼓判を押して保証します。
 気になる方は、ぜひ他の二十作にも目を通してみてください(「本の雑誌」買ってね)。

(つづく)

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