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(8/3)ぴしっとした追悼文

 京極夏彦氏が村崎百郎氏の追悼文を書いていたことを知った。

 弔意

盟友ともいうべき唐沢俊一氏の書かれたものも読んだが、私は京極氏の文章のほうに心を打たれた。故人を悼みつつ、村崎氏がなぜ「鬼畜」キャラクターとして自分を規定していたのかということにまで踏みこんでおり、きちんとした人物評にもなっている。特に、人の内なる鬼畜性について触れた箇所は、さすがに『魍魎の匣』の作者である。人間が出鱈目な入れ物であり、その中には善意も悪意もごたまぜになって詰め込まれているという真実を指摘している。

 このブログでも触れた『西巷説百物語』のイベントは、村崎氏が刺殺された翌日に開かれたものだった。控室で京極氏は村崎氏についても語っていた。追悼文でも書かれているとおり、三十年来の知己であり、死に衝撃を受けなかったはずはない。そのことをおくびにも出さずにイベントに臨まれたのは流石でした。そういえばあのときも「訃報について一言書かないわけにはいかんでしょうなあ」と呟いておられた。

 自分で書くべきことはすべて京極氏が書かれた。他人の文章ながら、わが弔意としてこれを拝借し、以降は慎むことにしたいと思う。以前、気持ちの整理がついたら云々と書いたので、念のため記しておく。

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