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(11/4)二次元に勝った三次元の男とアラン・ドロンのライバル

 うっはー、目の前に北野先生(古い)がいるわー。

 現在三十代後半から四十代前半の世代にとって、青春ドラマのヒーローといえば水谷豊なのだが、『熱中時代』シリーズ放映期の彼の背には本当に後光が差していたように思う。少し上の世代にとっては堺正章や石立鉄男がそういう存在なのだろうが水谷豊は「それほど男前ではないのだが、水谷豊が水谷豊であるがゆえにかっこいい」という存在だった。理由づけはどうでもいいのである。細けえこたあいいんだよ! 水谷豊がブラウン管に映っているという、そのこと自体がありがたかった時代が確実にあったのである。私はその直撃世代だ。

 したがって水谷豊は、存在するだけで実にありがたい。ありがたや、ありがたや……。

 昨日はその水谷豊と至近距離、わずか数十センチほどの距離でお話をさせていただくという機会に恵まれたのであった。しかも隣には、及川光博先生が。

 及川光博といえば三橋美智也の跡を継いで二代目ミッチーを襲名し(サッチーとセットになったミッチーもいたらしいが、それはもちろんカウントしない。セコな落語家が名跡を継いでもカウントされないというあの原理である)、世の婦女子に紅涙をしぼらせたという伝説の人物である。これまでの全活動を把握しているわけではないが、私も及川大人のファンである。真剣なファンから観るとやや邪道の理由だと思うが、そのきっかけはニコニコ動画であった。プロモーションビデオの映像をモンタージュしたり、他の作品の映像をコラージュしたりして別の作品に作り変えたMAD映像の一ジャンルに、ゲーム「アイドルマスター」を使ったものがある。その中に、及川光博「死んでもいい’98」を使用した作品があったのだ。

 たいていの作品は「アイドルマスター」を被せられると元の世界をかき消され、アイマスに従属させられてしまう。上書きされてしまうのである。ところが及川光博は違った。そのMADと元映像を対比させた比較版で(今は消されていて、存在しない)、及川はアイドルマスターのキャラクターに勝ったのである。「死んでもいい」PVには、後半にチアガールによって及川演じる流星光一郎が胴上げされる場面がある。それまでの画面で光を放っていたのは実写の及川ではなく二次元画像のアイドルたちだった。だが及川の光り輝く笑顔は彼女らを画面の隅へと駆逐し、中央を奪い返すことに成功したのである。二次元の映像を従者のようにはべらせ、満面の笑みを浮かべながら胴上げにこたえる及川。彼の存在感は、アニメーションによってもかき消すことができなかったのだ。その投稿作品にはこんなタグがついていた。「三次元が二次元に勝利した記念すべき瞬間」……。

 そのお二人に同時に会ったのだから、まあ緊張もするというものだ。合同会見で二十分、単独インタビューで十分の短い時間だったけど、得がたい体験でありました。

 書くのを忘れていたが、あれだ。映画『相棒2』のためのインタビューに行ったわけですね。その模様は次号の「ミステリマガジン」に載ります。お楽しみに。

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