5/18(日)日光街道でしょう!のトークイベントやります。
間もなくプロアイスホッケーチーム、日光アイスバックスさんのホームページをお借りして、杉江松恋が日光街道140kmを徒歩で踏破する「日光街道でしょう!」の連載が始まります。
それに伴い、栃木・蔵の街映画祭の中でアイスバックスとも縁の深い、えのきどいちろうさんとの公開対談が行われることが決まりました。
【日光道でしょう!~ちょっと寄り道・栃木宿~】
日時:2014年5月18日(日)
17:30開場 18:00開演 (19:30終了予定)
会場:栃木市室町3-14 玉川の湯・2階
参加費:蔵の街かど映画祭チケット1回分。
※チケットは一枚1,000円で、3回の上映を見ることができます。
詳細はこれから詰めます。東京・埼玉・茨城・栃木の日光街道沿いにお住まいの方、特に栃木市在住の方はぜひいらっしゃってください。日光街道の魅力を(その時点ではまだ踏破してないんだけど)語り倒します。
5月17日には一箱古本市も開かれるそうですよ。
栃木・蔵の街映画祭公式サイト http://kura-movie.jp/about/
とちぎ一箱古本市公式サイト http://ameblo.jp/tochigi-hitohako/
日光街道ウォーク第一回の速報版はこちら。
アンデシュ・ルースルンド&ベリエ・ヘルストレム!
twitterで @chocotavich さんに教えていただいて知ったのだが、スウェーデンのコンビ作家、アンデシュ・ルースルンド&ベリエ・ヘルストレムの公式サイトで、私がWEB本の雑誌に書いた『三秒間の死角』(角川文庫)の書評が紹介された由。
アンデシュ・ルースルンド&ベリエ・ヘルストレムの公式サイトで杉江松恋さん(@from41tohomania)のWEB本の雑誌での「今週はこれを読め!」“『三秒間の死角』の世界の覗きかた”が紹介されていた。→ http://t.co/SMmK6fu6My
— chocotavich (@chocotavich) April 10, 2014
末尾の「すれっからしの読者をも唸らせる、必読の傑作である」の個所が引用されている。
“… a masterpiece everyone must read. Even the most discerning reader will be really impressed.”
これは翻訳者のヘレンハルメ美穂さんが作者に伝えてくださったものらしい。ありがとうございます。
いや、作者に読んでもらうと(はいないのだろうけど、文の趣旨は伝わったということで)は思わなかった。喜んでくださったようで何よりです。
君にも見えるガイブンの星第15回~ブレット・イーストン・エリス特集
倉本さおりさんと毎月続けている「君にも見えるガイブンの星」、第15回のブレット・イーストン・エリス特集回の音声がこちらにアップされました。
新刊『帝国のベッドルーム』(河出書房新社)刊行を記念してのエリス特集です。
杉江は出世作となった第三長篇『アメリカン・サイコ』(角川文庫)を再読し、人間の死の意味を失効させるやり方に改めて感銘を受けました。当時はサイコ・スリラー・ブームの真っ只中であったために、読者の側にかなり偏見があったと思います。現在の視点から見直すとこの作品の尖鋭さは実に素晴らしく、特にナンセンスな笑いの要素については再評価をすべきです(豊崎由美『まるでダメ男じゃん!』もご参照ください)。そんなことをお話しした回でした。
倉本さんからは、『帝国のベッドルーム』の前篇にあたる『レス・ザン・ゼロ』(ハヤカワepi文庫)との関係についておもしろい視点が提供されました。本書は単純な続篇ではなく、映画版『レス・ザン・ゼロ』の影響が随所に見られるというのです。なるほど『帝国のベッドルーム』の発端は、前作の映画化作品を登場人物自身が観ている場面から始まっていて、内容についても言及があるなど、その気配は濃厚です。興味のある方は映像版も併せてご鑑賞ください。
この回では新刊としてトム・マッカーシー『もう一度』(新潮クレストブックス)、オルガ・トカルチュク『逃亡派』(白水社)の書評も併せて行いました。そちらも聴いていただければ幸いです。
音声版は無料でお聴きいただけます。投げ銭システムになっておりますので、気が向いたら幾許かほおっていただけますと私が喜びます。ちゃりん。
君にも見えるガイブンの星第16回~J・D・サリンジャー特集
昨日は東京・新宿のBiriBiri酒場にて「君にも見えるガイブンの星」イベントでした。
今回の作家特集は村上春樹訳で『フラニーとズーイ』(新潮文庫)が刊行されたJ・D・サリンジャーです。
今なお絶大な人気を誇る作家だけに、相棒の倉本さおりさんともども緊張して臨みました。
イベントではまず、サリンジャーの略歴とグラス家サーガに至るまでの作歴を紹介、その上で新訳なった『フラニーとズーイ』の内容に入りました。新訳と野崎孝訳の差異についても言及、村上訳の「わかりやすさ」の仕組みは何か、ということを考察してみました。
その他に、ルース・オゼキ『あるときの物語』(早川書房)、ブライアン・エヴンソン『遁走状態』(新潮クレストブックス)、アレクサンドル・ヘモン『愛と障害』(白水社)もとりあげました。こちらも秀作揃いでしたので、興味ある方はぜひお手に取ってみてください。
イベントの模様はこちらのリンク先で聴くことができます。
無料ですが、投げ銭ブログになっているので、もし気に入っていただけたら幾許かのおひねりを頂戴できると幸いです(投げ銭をするためには、サイトへの登録が必要です)。
ちなみに次回の開催は5月9日(金)です。作家特集は未定。とりあげてほしい作家がいたら、ご意見をいただけると幸いです。